『環境情報科学』バックナンバー[54巻1号]
『環境情報科学』54巻1号
【特集】持続可能な都市・社会に向けたモビリティシフト
2025年4月30日発行 B5版 162pp.
価格:3,300円(内消費税300円)
特集の概要
高度経済成長期以降,道路整備や交通システムは自動車中心に発展した。しかし,都市の拡散(スプロール化)の進行や,交通渋滞や交通事故,環境問題が深刻化し,都市計画や交通システムの持続可能性に大きな課題を残す結果となった。気候危機が進行する今日,カーボンニュートラルを目指す「スマートで持続可能なまちづくり」が急務となっている。人口減少や少子高齢化に伴い,高齢者や障がい者に対応するインクルーシブな交通手段の導入も課題とされる。こうした課題に対し,都市を中心として,コンパクトシティやネットワークの推進,ウォーカビリティの向上,田園都市の理念によるグリーンインフラ整備が課題とされ,一部地域において進展している。また,モビリティイノベーションとして,自動運転やエコデザインなど,ハード,ソフトインフラの整備による解決模索も進んでいる。これらの課題解決には,官民のパートナーシップも求められよう。本特集号では,環境問題や人口動態の変化に対応した,新しい都市と交通のあり方を描き出し,将来の持続可能な社会に向けた指針を展望する。
目次
特集:持続可能な都市・社会に向けたモビリティシフト
- 巻頭言 気候変動対策が交通社会に変革をもたらす
武内和彦(地球環境戦略研究機関)
- 新しい都市とこれからの交通のあり方
森本章倫(早稲田大学)
- モビリティのイノベーションに,モビリティ・マネジメントをどう活かすか?
谷口綾子(筑波大学)
- ウォーカブルシティについて考える―都市と交通の両面から
今佐和子(・国土交通省)・淺見知秀(筑波大学)
- 富山市のコンパクトなまちづくりの深化
本田信次(前富山市政策監)
- 松山における交通まちづくりの取り組み
松村暢彦(愛媛大学)
- 気候変動適応に向けた道路再編計画の実施と展開―コペンハーゲン市のクラウドバーストプランを事例として
中島直弥(株式会社日建設計)・八木弘毅(株式会社日建設計)・星野裕司(熊本大学)
- ユニヴァーサルデザインとエコデザインが融合する次世代モビリティの研究
西山敏樹(東京都市大学)
- 地域公共交通における自動運転技術を活用したサービスの現状と展望
長束晃一(東急株式会社)
- つくばスーパーサイエンスシティ構想の下で進めるモビリティの統合とデータ連携によるつくばスマートモビリティの構築
中山秀之(つくば市)
- 高齢者と子どもにやさしい道路空間づくりとその関係
楠田悦子(モビリティジャーナリスト)
- 地域の「たすけあい」でつくる「くらしの足」
清水弘子(認定NPO法人かながわ福祉移動サービスネットワーク)
- 特集総括 持続可能な都市・社会に向けたモビリティシフト
「環境情報科学」編集委員
連載 環境政策の最前線
- 自然共生サイト・地域生物多様性増進法
小林 誠(環境省)
投稿
- 報告 気候変動を踏まえた流域治水に対する評価と気候不安の関連について
松本美紀(静岡理工科大学)ほか
その他
*第21回環境情報科学ポスターセッション開催報告・ 発表要旨集
バックナンバー
※バックナンバーの検索はこちらをご利用ください。
※機関誌の購入をご希望の場合は、事務局までメールにてお問い合わせください