『環境情報科学』最新号のご案内
『環境情報科学』53巻1号
【特集】持続可能な消費と生産
2024年4月15日発行 B5版 168pp.
本体価格:3,300円(内消費税300円)
特集の概要
持続可能な消費と生産 ( 以下,SCP) は,人類にとっての大きな課題のひとつであり,いまだ解決に至っていない。気候変動および生物多様性の損失の双方とも深く関わることから,グラスゴー気候合意 (2021) や昆明・モントリオール生物多様性枠組 (2022) においても重視されている。本誌では,SCP に関連するいくつかの重要なテーマに焦点を当てて,今後の SCP 達成の展望と課題について論じる。まず総論では,SCP の歴史的な振り返りと,今後の SCP の推進に向けた持続可能な社会システムデザインについて論考する。また各論においては,特に日本で進捗が遅いとされる「消費」を中心とした視点で,消費と生産をつなぐ SCP のあり方,ライフスタイルの変革,消費者の行動原理,シェアリングエコノミー等について取り上げる。
目次
持続可能な消費と生産
- 持続可能な消費と生産 ― 歴史的な振り返り
細田衛士(東海大学副学長・政治経済学部経済学科 教授)
- 持続可能な消費と生産パターンの確保に向けた LCA の役割
平尾雅彦(東京大学 シニアリサーチフェロー)
- 市場原理を利用した資源管理 ― 国際資源管理認証の役割変化と効果
大元鈴子(鳥取大学地域学部 准教授)
- 食料・農業分野における持続可能な消費と生産の課題と展望
薗 巳晴・秋山卓哉・森口洋充 (三菱 UFJリサーチ&コンサルティング㈱)
- プラスチック問題とインセンティブ・責任に係る制度設計
田崎智宏 (国立環境研究所・資源循環社会システム研究室室長)
- SCP 実現のためのエシカル消費
中原秀樹(東京都市大学 名誉教授)
- 持続可能なライフスタイル ― 消費行動の変革から暮らしを取り巻くシステムの再想像へ
渡部厚志((公財)地球環境戦略研究機関 持続可能な消費と生産領域プログラムディレクター)
- 持続可能な消費に向けた情報提供と消費者による情報の取得
中野牧子(名古屋大学 教授)
- 消費者の SCP 実践にかかわる行動の現状と課題
篠木幹子(中央大学 教授)
- SDGs に捧ぐ ― 森の循環思想とその起源
新熊隆嘉(関西大学経済学部 教授)
- SCP 定着のための政策形成と協働デザイン
堀田康彦((公財)地球環境戦略研究機関・持続可能な消費と生産領域 プログラムディレクター 上席研究員)
- 太陽光発電セクターにおけるサーキュラーエコノミーに向けて ― 欧州の新たな経験
ラース ストルペイト(ルンド大学国際産業環境経済研究所)・髙橋若菜(翻訳・宇都宮大学 教授)
- 【特集総括】】本特集号の構成と意義
「環境情報科学」編集委員
連載 環境政策の最前線
- 政策研究ノート ネイチャーポジティブ経済に向けた国際ルール形成による市場創造とデータ経済
光山拓実(環境省 自然環境局 自然環境計画課 生物多様性主流化室 室長補佐)
投稿
- 報告 災害時に活用可能な木質バイオマス CHP のケース検証
加藤桜椰風(前 早稲田大学)ほか
その他
- 第 20 回環境情報科学ポスターセッション開催報告・発表要旨集
「環境情報科学」編集委員
- 大沼あゆみ 委員長,慶應義塾大学経済学部
- 荒金 恵太 復興庁
- 石井 雅章 神田外語大学グローバルリベラルアーツ学部
- 下村 英嗣 広島修道大学人間環境学部
- 薗 巳晴 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
- 髙橋 若菜 宇都宮大学国際学部
- 高山 範理 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
- 藤稿亜矢子 東京女子大学現代教養学部
- 浜島 直子 環境省
- 平野勇二郎 国立研究開発法人 国立環境研究所
- 本田 智則 国立研究開発法人 産業技術総合研究所
- 松岡 俊二 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科
- 横田 樹広 東京都市大学環境学部
連載「環境政策の最前線」担当 編集委員
- 相澤寛史 九州大学
- 大川正人 環境省
- 岡島一徳 環境省
- 竹本明生 国連大学サステイナビリティ高等研究所
- 塚原沙智子 環境省
- 福島誠子 環境省
バックナンバー
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