『環境情報科学』最新号のご案内
『環境情報科学』55巻3号
【特集】環境 DX でつなぐ自然・社会・エネルギー ―データを生かした意思決定へ
B5版 86pp.
発行日:2026年10月31日
価格:3,300円(内消費税300円)
特集の概要
気候変動,生物多様性の損失といった環境課題は,自然・社会システム,産業活動等が相互に作用する複合課題として立ち現れている。一方で,衛星・ドローンやIoTセンサ,人流データなど,多様で高解像度な環境関連データが,かつてない規模で取得可能になりつつある。さらに機械学習や生成AIなどの手法群は,これらのデータを予測・評価・政策設計・事業変革へと接続する基盤となりつつある。本特集号ではこの潮流を,「環境DX」ととらえる。ここでいう環境DXとは単にデジタル技術を環境分野に導入することではなく,自然・社会・エネルギーに関するデータを統合的に活用し,環境課題への対応をより実証的・予測的・実装的なものへ変える取り組みを指す。
本誌では2023年に「環境分野におけるDXの潮流と展望」特集が組まれているが,本特集号はその次の段階として「,データから意思決定へ」という具体的な接続の方法論・制度・社会実装の最前線を扱う。森林・水環境・生物多様性・ESG評価といった多様な領域の最前線を通じて,環境DXが何を可能にし,どのような課題を残しているのかを明らかにする。本特集号の通底する問いは,「環境データはどこまで意思決定を変えるか」である。
目次
特集:環境 DX でつなぐ自然・社会・エネルギー ―データを生かした意思決定へ
- 巻頭言 環境データはどこまで意思決定を変えるか 環境DXの現在地
本田智則・中野牧子(編集委員)
- 流域治水のデジタル実験室―広域河川モデルと水文地形データがつなぐ気候変動適応
山崎 大(東京大学)
- ネイチャーポジティブを支えるデータとシナリオ― IPBES ネクサス評価と統合評価モデル(推進費 S-21)からの示唆
齊藤 修(地球環境戦略研究機関)
- 環境データ標準化の 30 年と環境 DX ―LCA・国際標準化の到達点と次世代環境データ基盤への展望
稲葉 敦(一般社団法人 LCA 推進機構)
- サーキュラーエコノミーを支えるデータ基盤―関与物質総量(TMR)データベースと資源利用の意思決定支援
山末英嗣(立命館大学)・光斎翔貴 (立命館大学)
- 都市気候モデルとビッグデータによる都市エネルギー評価
中島 虹(産業技術総合研究所)
- サステナビリティ開示基準と企業価値評価―ESG 情報の説明力に着目して
阪 智香(関西学院大学)・地道正行 (関西学院大学)
- サステナビリティ開示から価値創出を読む―大規模言語モデルを活用したバリューモデルによる ESG 評価
中尾悠利子(関西大学)・石野亜耶(広島経済大学)・國部克彦(神戸大学)
連載 環境政策の最前線
- 座談会 廃棄物処理法改正によるスクラップヤード規制の導入
相澤寛史(環境省)・山田浩司(環境省) ・勝部裕衣(環境省)・浅利達郎(環境省)・大川正人 (環境省)
投稿
- 研究論文 ワークショップ参加によるザグ再生活動への牧民の認識変容の分析
中村 洋(山陽小野田市立山口東京理科大学)ほか
- 研究論文 SDGs の目標に関する企業活動が企業価値に与える影響
大田雄翔(横浜国立大学)ほか
報告 第26回環境情報科学センター賞
2026 年定時総会決定事項のお知らせ
「環境情報科学」編集委員
- 大沼あゆみ 委員長,城西大学経済学部
- 荒金 恵太 公益社団法人 2027年国際園芸博覧会協会
- 柴田 裕希 立教大学環境学部
- 薗 巳晴 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
- 髙橋 若菜 宇都宮大学国際学部
- 高山 範理 國學院大學観光まちづくり学科
- 藤稿亜矢子 東京女子大学現代教養学部
- 中野 牧子 名古屋大学環境学研究科
- 浜島 直子 環境省
- 平野勇二郎 国立研究開発法人 国立環境研究所
- 本田 智則 国立研究開発法人 産業技術総合研究所
- 沼田 真也 東京都立大学都市環境科学研究科
- 横田 樹広 東京都市大学環境学部
連載「環境政策の最前線」担当 編集委員
- 相澤寛史 環境省
- 大川正人 環境省
- 岡島一徳 環境省
- 竹本明生 クロスジェネレーションズ株式会社
- 塚原沙智子 環境省
- 福島誠子 東北大学
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