機関誌『環境情報科学』最新号のご案内

環境情報科学45巻2号表紙 『環境情報科学』45巻2号
特集:多様化する都市近郊林の利用と求められる管理
2016年7月14日発行 B5版 100pp.
本体価格:3,000円(+税)

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【特集の概要】

健康ブームや余暇活動の多様化などを背景として,都市近郊林に対する関心が高まりをみせている。一方,これまでの都市近郊林では過剰利用等による自然資源の劣化が懸念されていたが,近年は,登山等の旧来の利用法にトレイルラン等が加わったことで,来訪者間における利用上の競合が新たな問題となっている。すなわち,高度に利用される都市近郊林を適正に管理するためには,基盤となる自然資源を保全しつつ,利用上の競合をも調整したうえで,来訪者の体験の質を担保可能にするような高度な管理・計画技法が求められているといえる。

このような状況の中,本号の特集では,都市近郊林を適切に利用および管理していくための議論の端緒となることを目指して,各方面の関係者の方がたを執筆者に迎え,まず,多様化する都市近郊林の利用のあり方について関係する事例を中心にご紹介いただく。次に,前半の議論によって明らかになった都市近郊林の利用と管理をめぐる課題について取り上げ,諸課題の解決策について多角的な視点から執筆者の考えや展望を示してしていただき,最終的には都市近郊林関係に限らず,環境情報科学分野における関連研究の促進に寄与することを期待するところである。

目次

特集:多様化する都市近郊林の利用と求められる管理

第1章 都市近郊林のとらえ方

  • 都市近郊林の機能と役割について−その誕生と来し方...1
  • 杉村 乾(長崎大学水産・環境科学総合研究科)
  • 自然との繋がりの場としての現状−繋がりをとらえる6つの視点...4
  • 下村 彰男(東京大学大学院農学生命科学研究科)

第2章 多様化する都市近郊林の利用と実態

  • ”癒しの場”としての都市近郊林の利用の現状と実態−各地における都市近郊林を活用した保健休養の事例...9
  • 上原 巌(東京農業大学地域環境科学部)
  • 都市近郊林における教育的利用の現状と課題−教育の場や素材としての都市近郊林の可能性...15
  • 大石 康彦(国立研究開発法人 森林総合研究所)
  • 都市近郊林における通行的利用の実態と課題−価値の多様化とコンフリクトの発生...19
  • 平野悠一郎(国立研究開発法人 森林総合研究所)
  • 森はゴミ捨て場か?−負の遺産として利用される都市近郊林の現状と実態...25
  • 小山 泰弘(長野県林業総合センター)
  • タンジブルな森林の恵みを得て暮らす−都市近郊林のバイオマス利用の現代的再生...30
  • 寺田 徹(東京大学大学院工学系研究科)

第3章 求められる管理と対応

  • 東京都自然公園利用ルールの策定とその後について−なぜ利用ルールが必要だったのか?...35
  • 中野 秀人(東京都環境局)
  • 高尾山における管理の現状と課題...41
  • 甲把 収・大畑 良平・野村 美和(東京都レンジャー)
  • 「筑波山梅林」の都市近郊林としての特徴と管理運営上の課題−復活した観光資源としての梅林...48
  • 鈴木 雅和(筑波大学芸術系)
  • 丹沢山地の自然環境保全の側面から見た森林の諸問題と適正管理に向けての課題−シカの増加等から見えてくる都市近郊林の諸問題...52
  • 田村 淳(神奈川県自然環境保全センター)
  • 横浜市の水源林保全の取り組み−都市への飲料水の供給源としての森林...57
  • 温井 浩徳(横浜市水道局)
  • 特集総括 なぜ今、都市近郊林なのか−特集を俯瞰する...63
  • 「環境情報科学」編集委員

投稿

  • 研究論文 福島原発事故由来放射線の汚染に関する新聞報道の分析−千葉県東葛地域を対象として...70
  • 福田 昌代(千葉大学)ほか
  • 研究論文 魚類・底生生物に着目した都市域の河川の生物群集の簡易な多様性評価に関する試み...76
  • 牛尾 沙映(三井共同建設コンサルタント(株))ほか

その他

  • 英文誌「Journal of Environmental Information Science」抄録集(審査付き論文等)...85

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