[pp.47-55]
村中 亮夫,中谷 友樹 (立命館大学)
テーマ: 投稿
カテゴリ: 研究論文
要旨:
本研究では,災害からの歴史的景観の復興を題材にしたCVM 研究において,社会調査データの収集方法(郵送調査とWeb 調査)が支払意思額(WTP)に与える影響を検討した。グループデータ回帰分析の結果,郵送調査と比較してWeb 調査で収集したデータからは,30 ~40 歳代の被験者では相対的に低いWTP が得られることが示された。しかし,回答者の職業や所得の効果については両方式による差は認められなかった。さらに,サンプルの属性別構成を補正すると,WTP 平均値および中央値でみた郵送調査とWeb 調査の違いは小さく,本研究のシナリオではWeb 調査で得られたデータでも,郵送調査とほぼ同等な便益が推計された。
キーワード:
仮想市場評価法(CVM),支払意思額(WTP),郵送調査,インターネット調査