アンケート調査結果
- 面談方式による意識調査
調査票回収数:417件
不要・過剰と考えられる容器包装の商品の指摘:413件
簡易包装商品の指摘:157件
- 商品購入後不要な容器包装の実態調査
回収した容器包装:118点
*回収した容器包装を「容器包装の形状」「商品の用途」「容器包装の材質」「容器包装の機能・目的」別に集計
回収品の例
回収した容器包装の一例
くつ箱
日焼け止めクリームの外装
結果の考察例
消費者が商品を購入後「いらない」と判断した容器包装
主として商品保護や陳列のために用いられる
外箱や外装(厚紙やPP・PE等のプラスチック)の類が多い
消費者側から削減に向けてアプローチできる容器包装とみなすことができる
主として商品保護や陳列のために用いられる
外箱や外装(厚紙やPP・PE等のプラスチック)の類が多い
消費者側から削減に向けてアプローチできる容器包装とみなすことができる
コメント
CEIS S S
「いらない容器包装」の回収を通して、感じたこと。買い物客は「容器包装の過剰さ」は常日頃意識しているらしく、回収チラシや現場(回収した容器包装サンプル)をみて「納得」していた。したがって、声をかけると「それなら捨てていく」という反応がほとんどであった。
回収場所は2階の駐車場出入口であったため、土日は家庭用品のまとめ買いをしていたファミリー客も多く、サンプルを見ながら「いらない容器包装」を買い物袋から探し出してくれた。
ある程度は予想されたが、「靴の箱」「オモチャや台所用品の台紙・箱」「販売促進用(セット)のビニールの外袋」といったかさばる包装は「家に持ちかえったらゴミになる」と感じていたようである。
また、半日ほどレジ付近に設置された「ごみ箱」を観察した結果、量は少ないが、同様な容器包装類が確認された。
一方、オリンピックではレジ袋は有料であるため、商品に「テープ」を付けるだけで、持ち帰る客も少なくない。そうした客には「容器包装」は必要であるかもしれない。
CEIS S Y
今回アンケートに協力してくれた消費者は、たいていどの人も日頃から思っていることが一つや二つはあって、それをこういった機会に話しておきたい、というのが意識しているにしろ無意識にしろ、答える理由の一つになっている気がしました。印象的だったのはいらないと思われる容器包装として「詰め替え用の製品」を挙げる人が何人かいたことで、製品自体を容器として考えた時に難があるもの(逆に優れているものも挙げられていましたが)、またはパック売りするために二重包装にしているものなどが指摘されていました。本来容器包装の無駄を減らすための製品が人に無駄を感じさせているという状況が興味深かったです。簡易だと思われる包装としては、なんといってもむき出しで売っている「野菜」が目につきやすいようでした。こういった売り方は一時期より増えているとのことでしたが、野菜以外に応用するには工夫が必要そうです。
必要・不必要というのはどの段階での話か、というのはなかなか迷うところですが(開封後に邪魔になっても家に持ち帰るまでは必要ということもあるし、消費者がかかわる範囲で不必要と感じるものでも流通時などには必要かもしれない)、どこかの段階で必要不可欠とされているものでも、視点を変えて考えれば減らすことは可能なのだろうと思います。
CEIS S J
今回、店舗に並んでいる商品を実際に見てもらいながら、不要・過剰と感じられる容器包装を消費者に指摘してもらうという調査手法を試みた。四日間にわたる調査を通じて、「以前より過剰包装は少なくなっている」という買い物客が少なからずいたことが印象的だった一方、平素より不要な容器包装に対して感じるところのある消費者もかなりの割合で存在していることがわかった。調査の次のステップとして、容器包装に対する消費者意識についてさらなる解析をしていきたい。国立大学法人お茶の水女子大学 M Y
今回の調査は容器包装に関する消費者の意識を調査するためのものでしたが、私は調査員をしているうちに、もうひとつの意味があるように思えました。それは「考える機会」を消費者に提供するということです。普段の生活では、容器包装について深く考えることもなく、気付いた点があっても忘れてしまう人が多いと思います。しかし、アンケートを書くとなれば考える必要があり、しっかりと目を向ける機会となります。私も調査をしながら容器包装に対する自分の考えを確認することができました。国立大学法人お茶の水女子大学 I Y
過剰包装されている商品は特に見つからない,しかし逆に簡易包装であると思われる商品も特に思いつかないという答えも少なからずありました.現在,消費者としての私たちが普段手に取る商品は,おそらく一時に比べかなり過剰包装では無くなっているのではないでしょうか。しかし同時に,必要最低限の包装であると消費者が思う商品も少ないといえるのだと思います.現在の商品にされている包装が,商品の生産から消費者に渡るまでのどの過程で必要なのか,また,そこで本当に必要なのかを把握する必要があるのではないかと感じました。