[pp.93-98]
青木 陽二 (国立環境研究所)
要旨:
景観の価値を評価するために,時問という尺度を用いた場合,どのような特微があるのか,一般的に用いられている金銭による価値測定方法と比較した。その結果,時問は人々が共通に認識し易く,人間が生まれた時から平等に与えられていること,また人々の間で容易に交換できない尺度であることが分かった。そこで,好ましい景観があることによって成り立っている国立公園の設置基準を参考に,時間を用いた評価方法について考察した。その結果,景観価値の永続時間と景観価値の再生に必要な時間という2つの指標を導いた。
キーワード:
景観,価値,時間