[pp.57-62]
小林 昭裕 (専修大学)
要旨:
既往研究の考え方をもとに,野外レクリエーションにおける満足度に関与する要因について検討した。ここでは,動機が,評価対象を重視する程度に関連すると想定した。また,現状への評価と満足度との関連性は,評価対象を重視する程度によって左右されると想定した。大雪山国立公園における登山者の登山体験を事例とし,これらの想定を検証した。その結果,評価対象として環境条件や体験できる内容を,重視する程度は,動機と関連した。動機の強さに応じて重視する程度が高まる場合,評価対象を重視するほど,評価が肯定的であれば満足度が高く,評価が否定的であれば満足度が低くなり,評価と満足度との関連性が顕著になる傾向を示した。
キーワード:
満足度,重要度,評価,動機,登山者,大雪山国立公園