[pp.41-46]
木下 剛 (千葉大学)
要旨:
本研究は,東京都都心3区(千代田区,中央区,港区)における面積2ha以下の小公園99箇所を対象として,地形,基盤(隣接道路・緑地),上物(隣接宅地)との関係について把握し,今後の公園立地の方向性について考察することを目的に実施した。その結果,地形の変曲点に立地する小公園の割合が高く,地形特性を恬かした整備が可能な土地ポテンシャルを有していること,また,基盤との関係では,道路・街区条件については,アクセスという点で遊路との堅密な関係を持たせることが可能な敷地条件にあることが推察され,また隣接緑地から小公園へのアクセスが可能となる確率は極めて高い。反面,上物との関係は希薄で,公共施設からアクセス可能な小公園は比較的高い割合を示したものの,商業・住居系施設からのアクセスは公共的なオープンスペースを介さない限り極めて困難であり,今後の課題とされた。
キーワード:
小公園,立地特性,隣接環境,都心3区