[pp.357-362]
小野 聡 ・原科 幸彦 (東京工業大学/千葉商科大学 )
要旨:
愛知県日進市の環境基本計画策定プロセスおよび推進段階を事例として,計画策定プロセスで導入される協働の成果と改善を明らかにした。分析に先立ち,計画に関連する事業の実施のみならず,計画全体の推進のために,市民ネットワークの支援をする「ネットワーク統括者」を定義付けた。そして,計画推進段階で「計画推進状況に関する評価」「計画推進を改善するための提案」「組織の整備」の3つの役割の遂行状況の整理を通し,計画策定における協働のどのような取組みが促進要因ないし阻害要因となっているかを考察した。その結果,ネットワークの組織構成や位置づけをいかに設定し,他団体と認識を共有するかが,ネットワーク統括者の支援を効果的にするために重要であることが明らかになった。
キーワード:
環境基本計画,協働,計画策定プロセス,計画推進,ネットワーク統括者,日進市