[pp.347-350]
松本 文子 (神戸大学)
要旨:
日本の農村における女性の参画状況を調べ,関連する統計を整理した。次に,都道府県単位で(1)個人起業数,(2)グループ起業数,(3)農業委員に占める女性の割合,(4)女性理事が2人以上在籍するJA数の割合,(5)農山漁村女性ビジョンを策定している市町村数の割合,の5つの指標を偏差値化してその平均値を統合指標とした。統合指標の分布には有意な地域的傾向があった。また,指標値の高い県においては個人起業とグループ起業の増加に規則性はなく,伝統的形態を継承することの多いグループ起業に対しても支援をすることで,多様な女性参画のあり方が提供され活発な取組に繋がっていると考えられる。
キーワード:
男女共同参画,女性起業,GIS,統計調査