[pp.317-322]
山下 潤 (九州大学)
要旨:
近年様々な国際機関や国等が,GDPに代わり,社会の進展を測る新指標に対する新指標を提案している。しかしこれらの新指標によって描かれる持続可能な社会像に焦点があてられることは少ない。このような状況に鑑み,本研究では,近年国や国際機関等で作成された持続可能性指標を対象として,これらの指標で示された持続可能性の共通性を把握することを目的とした。これらの持続可能性指標を用いたテキスト解析の結果から,大中小の三層でこれら指標の共通性を把握できた。大分類では,環境、経済、社会の項目に加えて、主観的福祉が抽出される一方で,中分類では,イノベーションや社会関係資本,ガバナンス等の項目も抽出された。
キーワード:
指標群,スティグリッツ委員会報告書,主観的福祉,社会関係資本