[pp.253-258]
小林 利夫・西浦 定継・木下 瑞夫 (明星大学)
要旨:
近年の都市化傾向は,緑被を著しく減少させヒートアイランド現象の要因の一つと考えられている。そのため,ヒートアイランド現象緩和に影響があるとされている緑被の保全及び活用した自然配慮型のまちづくりが求められている。そこで本研究では,都市レベル,地区レベルでの解析を進めることで,既成市街地内の地表面温度から土地利用等の空間構成を明らかにした。分析の結果,低温域となる空間要素として建築物等の建ぺい率,容積率が低く,公園等のオープンスペース率が高いと地表面温度を緩和しやすくなることが分かった。また,低温化には緑被の影響が大きく,中でも樹木が効果的であることが分かった。
キーワード:
地表面温度,土地利用,建物用途,緑地