[pp.215-220]
小木曽 裕 ((株)URリンケージ)
要旨:
集合住宅の緑や屋外に対する居住者の印象が,緑を通じて潤いのある環境を享受できるように計画設計を行ったブリッツ馬蹄形住宅の中庭を取り上げ,居住者の感じる緑の意識調査を行い実態を把握することにより,集合住宅のより良い緑のあり方の知見を得ることを目的とした。居住者は馬蹄形住宅の中庭を広い緑に囲まれている印象を持つと共に,住宅で座って見える中庭の緑を高く評価し,外に出ずに住宅の中から見える緑を高く評価し潤いも享受していて,バルコニーから見える中庭の緑と空間の評価は特に高かった。居住者は中庭のヤナギの大木を好み,賃貸庭の果樹の評価も高いことがわかった。
キーワード:
ドイツ,馬蹄形住宅,集合住宅,世界遺産,緑,意識