[pp.199-202]
野中 裕介・岩崎 寛・三谷 徹 (住友不動産リフォーム(株)/千葉大学 )
要旨:
本研究は森林内における仰臥療法家具「メッシュカウチ」を試行的に制作し,実地の森林セラピーロードにおける療法効果を検証することを目的とする。メッシュカウチは森林内において仰臥可能な休憩施設として,独自の計画がなされたものである。東京都奥多摩町の森林セラピーロードにおいて,カウチによる仰臥と,背もたれを持たないスツールによる通常の座観との比較検証を血圧,脈拍数,記述アンケート,POMSの計測により行った。検証の結果,仰臥位の保持による生理面・心理面での優れた効果と,林内に良好な眺望を新たにつくり出す効果が認められる。
キーワード:
森林セラピー,仰臥療法,デザイン,造園施設