[pp.151-156]
稲岡 美奈子・北野 慎一・吉野 章 (京都大学)
要旨:
PETボトルの家庭からの排出量が増加する中,多くの市町村がPETボトルの収集作業を負担している。一般的に市町村による収集方法は,拠点収集と定期収集に分けられ,定期収集はさらにステーションと家前に分けられる。本研究では,大阪府全市町村への聞き取り調査を実施し,PETボトルの収集方法と収集量の概況を明らかにし,市民一人当たり収集量を規定する要因を定量的に分析した。その結果,消費者の排出負担に影響を与える収集方法の違いが,収集量に強く影響しており,収集量を増加させるには,定期収集が,さらに家前収集が効果的であることが示唆された。この結果を踏まえ,容リ法における費用負担の改善について検討を行った。
キーワード:
PETボトル,市町村,消費者,容器包装リサイクル法