[pp.273-278]
林 宏興,吉田 好邦,松橋 隆治,小澤 暁人 (東京大学)
要旨:
本研究は家庭内のCO2排出量を削減する,また新たな「電源」としての価値を生かすために,家庭用燃料電池の性能を発揮できるよう,燃料電池導入時の最適な制度について考察をした。家庭用燃料電池と太陽光発電を備えた家庭から得ることのできる実データを元に,電力融通が可能になった場合,熱融通が可能になった場合,そしてそのどちらもが可能になった場合の3つの状況下において,住民のコスト最小化を目的関数として燃料電池の稼働シミュレーションを行った。更に,住民が電力融通をする際に電力会社に支払う系統使用料金や,カーシェアリング用の電気自動車を導入すると仮定することで,全ての利害関係者の利益を増加させる制度を考察した。
キーワード:
最適化,電力融通,CO2排出量削減