[pp.255-260]
磐田 朋子,田中 加奈子,加藤 大輔,木村 道徳,松橋 隆治,山田 興一 ((独)科学技術振興機構)
要旨:
東日本大震災による影響で,2011 年の夏は産業・業務部門だけでなく家庭部門においても大幅な節電が実施された。しかしながら,節電行動後の家庭部門における電力消費実態は明らかになっていない。そこで本研究では,電力消費量測定機器から得られた実測データに基づいて2011 年の家庭の時刻別電力消費量推測モデルを構築した。東京電力管内の家庭用総電力販売量実績データと,構築したモデルによる同推計値の比較を行った結果,7,8 月の電力販売量総量は±10%の許容誤差でモデルと実態が一致した。また,最大電力発生時刻におけるモデル推計値は東京電力発表値(約1700 万kW)を大きく下回り,約1000万kW となった。
キーワード:
家庭部門,電力消費量,時刻別推測モデル,東京電力,2011 年夏期