[pp.237-242]
山岸 裕,栗原正夫 (国土交通省国土技術政策総合研究所)
要旨:
本研究では,街路樹等の都市緑化樹木の維持管理によって大量に発生する剪定枝に着目し,有効利用を行った場合のCO2 削減量の推計を行った。さらに,通常行われている焼却処分と比較し,CO2 削減量の評価を行った。剪定枝の処理・処分方法としては,木質バイオマスの有効利用に用いられている,燃焼(熱利用・発電),堆肥化,炭化,ペレット化,チップ化,ガス化,バイオエタノール化を対象とし,アンケート調査により事例を収集した。その結果,焼却処分と比較し,焼却のみの場合は,炭化の一部以外はCO2削減効果があり,さらに焼却にプラスし熱利用も行った場合には,熱や電力等のエネルギー回収を行った場合は,CO2削減効果があることがわかった。
キーワード:
街路樹,剪定枝,リサイクル,LCCO2,CO2削減量