[pp.201-206]
ロイ キンシュック,長坂 貞郎,石川 重雄 (日本大学)
要旨:
農地からの養分流出問題は日本のみならず世界各国で注目されている研究課題である。本研究では,土性の異なる2種類の農地土壌(黒ボクと国頭マージ)に粒径別処理した3種類の木炭を混合させ,木炭処理法の違いが栽培作物の生育度合いと養分流出防止にどのような影響を及ぼすかについて実験的に調べた。実験期間中には,各栽培ポット内における作物生育関連の主な要因および各種処理土壌から流出した水中の主要なイオン濃度を定期的に測定した。結果として,両種の供試土壌においても,作物生育及び土壌養分の流出に対しては5mm未満の粒径をもつ木炭添加処理が効果的であることが分った。
キーワード:
木炭,農地土壌,作物生育,養分流出,下流汚染