[pp.97-102]
片野 洋平 (鳥取大学)
要旨:
本研究は,いかにして森林に対する人々の認識が変容してきたのかを新聞記事からテキスト分析の比較を通じて明らかにする。その際本研究では,記事検索が可能となる1987 年から2009 年までの朝日新聞,読売新聞の「森林」に関する記事をすべて抽出し,社会ネットワークの手法を加えたテキスト分析を行った。その結果,第一に「森林」を取り囲む言説空間は,1980 年代後半と2000 年代後半では大きく異なることが分かった。第二に,時系列的な推移をみた場合,「森林」を取り囲む言説空間は大きく変化していることが分かった。第三に,この言説空間は京都会議が行われた1997 年前後を境に変化があることが分かった。
キーワード:
環境政策,テキスト分析,社会ネットワーク分析