[pp.37-42]
長谷川 正利,大西 暁生,奥岡 桂次郎 (富山県立大学,名古屋大学)
要旨:
我が国では,高度経済成長期において大量の資源消費と社会基盤の整備が急速に行われてきた。しかし,財政の逼迫や資源の有効利用から,物質の投入・廃棄の量を低く抑えるストック型社会への移行が求められている。持続可能な都市を構築するには,将来に渡って資源の蓄積量がどの程度に達するかを知る必要がある。そのため本研究では,地域ごとの特徴を出来る限り詳細に把握するため,全国や県といった広域の行政単位ではなく,基礎自治体レベルである市町村単位を対象に2005年から2050年までの北陸三県(富山,石川,福井)の都市構造物すなわち住宅,業務,道路,鉄道,下水道のマテリアルストック需要量を推計した。この結果,シナリオ間での差異は2050年において約190Mtであることが分かった。
キーワード:
ストック型社会,北陸三県,マテリアルストック分析