[pp.431-436]
張 清海,孔 明亮,章 俊華,三谷 徹 (千葉大学ほか)
要旨:
本研究の目的は,南京民国建築の中で,最も代表的な政府建築の外部空間を対象とし,その構成要素,動線の特徴および建築との構成関係に関する分析を通じ,この種類の建築の外部空間の構成特徴を明らかすることである。結果:南京民国政府が作られた建築の外部空間は,中国同形式の伝統的な空間と比べ,明確な西洋の古典庭園の特徴を持っていた。すなわち,対称性,整然性,開放性,分散しながらもはっきりしていること,などが挙げられる。外部空間は建築の軸線を基準として,シンメトリー的に立体的要素と平面的要素を配置し,「庭園は前方,建築が後部」という空間構成を主としていた。
キーワード:
民国建築,外部空間,空間構成,南京