[pp.399-404]
武田 雄志,阿部 雄太,松村 隆 (芝浦工業大学)
要旨:
全国の自治体における電子会議室の設置状況及び環境関連会議室の内容を把握した。水質事故対応の一環として電子会議室を用いた藤沢市の例について発言内容を分析し,同会議室の役割について行政,事故工場,住民の3 つの視点からの考察と今後の課題の検討も行なった。行政には環境調査計画へのインプット,幅広い住民からの意向聴取,広報手段の拡大として,事故工場には広報手段の拡大などの役割を果たしたと考えられる。住民にとっては,環境影響に対する不安や対応への不満の自由な表明と共有の場を提供。電子会議室及び同掲示板は関係者全員にとって,共有データベースの役割を果たしている。リアルタイムでの情報提供が大きな課題である。
キーワード:
電子会議室,情報提供,地方自治体,リスクコミュニケーション,水質事故