[pp.389-394]
宮﨑 渉,能登 敬一,及川 寛永,近藤 健雄,山本 和清 (日本大学,スバル興業(株),千葉県県土整備部)
要旨:
東京都は首都直下型地震に備え,防災船着場の整備計画を策定した。しかし,東京都の地域防災計画の中に船舶を活用した傷病者輸送に関しての具体的な運用計画が定められていない。本研究では水上輸送による傷病者輸送を実施することを想定したとき,傷病者の輸送基地として活用できる船着場を検討し,傷病者輸送の可能性と輸送計画について一示唆を得ることを目的とする。その結果,震災初動期において行政機関が整備している72 ヶ所の船着場のうち,4 ヶ所が傷病者の輸送基地として活用することが可能であることが明らかとなった。
キーワード:
防災船着場,傷病者,水上輸送