[pp.365-370]
石田 武志 (日本工業大学)
要旨:
本研究は,さまざまな自動車CO2対策の効果を総合的に評価でき,各対策の重複効果を考慮した削減効果の推計が可能なモデルの構築を行うことを目的としたものである。本推計モデルは,1)保有台数サブモジュール,2)燃料消費率サブモジュール,3)年間走行距離サブモジュール,4)総括モジュールの4つのサブモジュールから構成されている。各モジュールにおいて計算された値に基づき,自動車のCO2排出量を車種・登録年度別に算定できる。各対策を個別に計算した場合(それぞれの対策効果の単純積算)と,重複効果を除外して推計した場合(現行推計ケースのCO2排出量と対策ケースのCO2排出量の差)を比較すると,CO2削減量の誤差が非常に大きくなる場合があることがわかり,本モデルの有効性を示すことができた。
キーワード:
CO2排出量,自動車輸送部門,電気自動車,ハイブリッド自動車