[pp.7-12]
桧尾 亮一,松岡 浩史 (龍谷大学,(一社)資源循環ネットワーク\n)
要旨:
近年,いくつかの自治体ではゴミ減量化や資源循環の観点から廃食用油利用によるBDF燃料化が行われている。本研究では稼働中のBDF化リサイクルシステムで得られた実測データを基にLCA手法を用いて二酸化炭素排出量の算出を行った。評価対象は廃食用油をBDF処理した場合と焼却・下水処理する場合を想定し算出した。BDF燃料のライフサイクル二酸化炭素排出係数としては1.34~1.65kgCO2/Lと算出され,軽油の2.78kgCO2/Lと比較すると41~52%程度の二酸化炭素排出量削減効果があったと考えられた。また,当該地域での一人当たりの年間削減量としては最大で約265gCO2/年となった。
キーワード:
BDF,二酸化炭素排出量,LCA,廃食用油,LCI,環境負荷