[pp.441-446]
吉岡 剛,古川 道信,吉崎 浩司,松橋 隆治,吉田 好邦 (東京大学,東京ガス(株))
要旨:
電力の自由化に伴い,エネルギーサービスプロバイダ(ESP)が設備の所有者となって,需要家にエネルギーサービスを提供するサービス形態が新たに登場してきている。一方,東京都は2010 年4 月から排出量取引制度を始め,都内1,330 の産業・業務用施設を対象にエネルギー起源からの二酸化炭素排出に排出枠を課することとなった。従って,ESP は,収益性に直結するより多くの事業リスクを管理していく必要性が出てきている。本研究では,金融工学を用いて,エネルギーサービス事業のポートフォリオを用いた最適な投資手法について示した。
キーワード:
コージェネレーション,エネルギーサービス,リスク管理,排出量取引制度,ポートフォリオ,金融工学