[pp.393-398]
穴澤 活郎 (鹿児島大学,東京大学)
要旨:
均質な火山砕屑物で被覆された地域の河川水を化学分析し,定量値を統計手法ならびに熱力学的計算を用いて解析した。多変量解析の結果,畜産排水など幾つかの端成分の混合による影響を受けている試料が明瞭に分類された。また,本地域の河川水質の支配要因が岩石―水相互作用であることが示唆された。さらに岩石―水相互作用に基づく熱力学的計算により,水質形成プロセスが定量的に説明された。
キーワード:
岩石水相互作用,火山地域,多変量解析法,河川水,安定関係図