[pp.333-338]
大木 慎,坂部 創一,山崎 秀夫,守田 孝恵,張 建国 (創価大学,山口大学,南京師範大学)
要旨:
情報環境における仮想的な人間関係がもたらすストレス及びその悪影響に着目し,理論仮説を設定した。それは,「仮想人間関係交流度が活発になるほど仮想対人ストレスが増加し,それは孤独感と現実人間関係良好度を悪化させてQOLを低下させるが,これらの悪影響は良書読書量効果で抑制できる」である。そして,情報系大学生を対象に調査を実施して,共分散構造分析で仮説を検証した。その結果,理論仮説が検証され,インターネットを介したコミュニケーションの負の側面として,仮想対人ストレスの悪影響が示唆され,その予防策として良書の読書の推進の重要性を示した。
キーワード:
仮想対人ストレス,QOL,孤独感,共分散構造分析