[pp.255-260]
太田 貴大,林 希一郎 (名古屋大学)
要旨:
サービスエリア(あるバンクのミティゲーションクレジットが販売可能な地域)の境界の決定は,バンク所有者の経済的要求と生物多様性保全政策の利害を左右する。本研究では,カリフォルニア州の53のコンサベーションバンクと135枚のサービスエリア地図を比較分析し,サービスエリアの現状と,その境界決定要因の分類を行った。また,B-S比(バンクの面積/サービスエリアの面積)という指標を用い,経済と環境の均衡状態を評価した。2003年の連邦ガイダンスに基づいて,保護増殖計画単位(Recovery Unit)が最大の決定要因だった。B-S比は2000年以降上昇していた。サービスエリアも含め,この値は,今後一定になると推測される。
キーワード:
生物多様性オフセット,コンサベーションバンク,カリフォルニア,サービスエリア