[pp.177-182]
野本 哲也,松橋 隆治,吉田 好邦 ((株)三菱総合研究所,東京大学)
要旨:
本研究では,アンケート調査を行い,消費者選好を把握することにより,カーボンオフセットに利用されるようなオフセットクレジットの価値決定要因(プロジェクト種類・地域,認証ラベル)について分析を行った。また,そのような価値決定要因に対して,消費者の属性および環境意識(省エネ意識,環境購買行動,環境情報感度)が,どのように影響を与えているのかについても評価を行った。これにより,環境購買行動の意識がカーボンオフセット利用に大きな影響を与えていることが確認された。また,国内対策プロジェクト推進を目的としたカーボンオフセット制度の普及可能性が期待できることを,消費者選好より確認することができた。
キーワード:
カーボンオフセット,プロジェクトベースクレジット,消費者選好,CVM,コンジョイント分析,潜在セグメントモデル