[pp.137-142]
高橋 大輔,戸田 敏行 ((社)東三河地域研究センター)
要旨:
本研究は,流域圏を形成する三遠南信地域を事例として,下流都市住民の上流中山間地への居住・滞在意向や中山間地の都市住民の受入実態等について,下流都市住民と上流中山間地集落へのアンケート調査から明らかにした。結果は次の通りである。上流中山間地集落への「移住」,「二地域居住」,「滞在」の意向を持つ下流都市住民の存在が確認された。中山間地集落では,都市住民の受入実績が確認され,今後の受入意向も高いことが明らかとなった。中山間地への都市住民の居住・滞在の促進には,都市と中山間地が近接している流域圏を枠組みとして取り組んでいくことが有効な方策と考えられる。
キーワード:
流域圏,中山間地,居住・滞在,三遠南信地域