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環境情報科学学術研究論文集24 (2010年)

[pp.61-66]

筑後川下流域における絶滅危惧植物タコノアシの生育状況と環境条件

米村 惣太郎,井原 寛人 (清水建設(株)技術研究所,(株)地域環境計画)


要旨:
タコノアシ(環境省レッドリスト準絶滅危惧種)は低地の泥湿地や河川敷を生育地とする湿生植物であり,絶滅危険性の主要因は河川開発が最も多いとされている。そこで河川敷でのタコノアシの保全に関する知見を得ることを目的として,継続的な生育が認められている筑後川下流域でタコノアシの生育状況と環境条件の調査を行った。また下流域の環境への適応性を検討するために沈水耐性や発芽への塩分影響,挿し木可能性の実験を行った。筑後川下流域では河口からの距離14.8~22.3km の範囲で生育が見られ,18km 以上では帯状群落を最も低水路寄りに形成していた。断片化した茎からの成長や沈水状態でも伸長できる性質が水辺の攪乱地での継続的な個体群の維持を可能にしていると考えられた。


キーワード:
タコノアシ,筑後川,下流域,攪乱,帯状群落