[pp.43-48]
小木曽 裕,伊藤 竜弥,勝野 武彦 ((株)URリンケージ,(株)石勝エクステリア,日本大学)
要旨:
本研究では,団地内に水施設を有するビオトープの居住者意識や利用方法・管理実態を調査し,ビオトープの維持管理や整備への基礎データーを得ることを目的とした。その結果,ビオトープは位置や形態に関わらず,約9割が良い評価であることがわかった。ビオトープの利用は「通りすがりに眺める」が最も多く,他の利用方法の増加には啓蒙や休息施設の設置が必要であることが示唆された。ビオトープ管理は管理業者の継続を望む人は約半数であり,管理への参加の関心は高いが継続の懸念が伺えた。ビオトープ管理の評価は「生垣・樹木」「芝・野草」「流れ・池」の順に高く,定期的な管理の未実施の水辺では,抽水植物管理が重要であることがわかった。
キーワード:
ビオトープ,団地,水施設,居住者意識,維持管理,評価