[pp.493-498]
鳥居 厚志,森 一生,中川 弘久,藤本 浩平 ((独)森林総合研究所,徳島県西部総合県民局,愛媛県林業研究センター,高知県立森林技術センター)
要旨:
四国の森林地域の69 地点で土壌調査を実施し,3 つの炭素プール(枯死木,堆積有機物,土壌(深さ30cm まで)の炭素集積量を算定した。3 プールの平均炭素量は0.25,0.57,6.56kg m-2であり,全体の90%近くは土壌中に集積していた。3 プールの合計値7.39kg m-2は,平均的な40 年生のスギ/ヒノキ林の地上部炭素集積量とほぼ同じ量であった。標高が高いほど土壌炭素量は大きい傾向がうかがえた。広葉樹林よりも,スギ/ヒノキ林の方が土壌炭素量は大きかったが,元の立地条件の違いが影響している可能性もある。
キーワード:
森林土壌,土壌炭素,吸収源インベントリ事業,京都議定書,土壌有機物