[pp.471-476]
井関 崇博,原科 幸彦 (兵庫県立大学,東京工業大学)
要旨:
環境基本計画の評価段階における市民参加が模索されている。政策の外部評価としては専門家で構成される評価委員会による評価と,公共サービスの顧客としての住民の満足度調査による評価があるが,本研究はこれに並ぶ,調査ボランティアによる評価を検討する。本研究では,近似例と考えられる大阪市市民環境調査隊を分析し,点検評価における調査ボランティアの可能性と課題を明らかにすることを目的とした。結果,調査ボランティアとして参加した市民は適切な方向づけ等で提言の質を上げる可能性があることが分かった。同時に,調査ボランティアによる提言の行政の受け止め方やモチベーションを高める仕組みが重要であることが分かった。
キーワード:
調査ボランティア,環境基本計画,参加型評価,点検評価