[pp.413-418]
古郡 ゆう子,原科 幸彦,井関 崇博 (東京工業大学)
要旨:
SEAの参加の推進には参加の保障と意味ある応答が不可欠である。本稿はこの視点に立って米国の森林計画でのSEAの公衆参加について制度面と実践面から分析し,考察を行ったものである。米国農務省森林局は参加制度において広範な参加を保障し,透明性の高い民主的意思決定プロセスを確立した。一方,実践面においては公衆との協働の手法が徐々に取り入れられていった。森林計画におけるSEAでの公衆参加は森林官の参加に対する認識や行動の変化とも相まって意味ある応答の実現を可能にし得るものとなった。国情の違いを踏まえたうえで,我が国のSEAでの参加の推進にも資するところ大である。
キーワード:
SEA,森林計画,米国,公衆参加,協働