[pp.215-220]
本下 晶晴,本田 智則,稲葉 敦 ((独)産業技術総合研究所,工学院大学)
要旨:
商品の選択行動における環境ラベルの活用が期待される一方で,既存の環境ラベルは商品の購買行動をあまり左右していないという課題がある。本研究では特に定量的な環境情報の提示に焦点を置き,環境ラベルに対する消費者の受容性や意識の向上にはどのような提示方法が必要かを明らかにすることを目的とした。仮想的な環境ラベルを作成して行ったアンケート調査結果から,定量的情報として数値自体よりも視覚的理解が可能な表示方法に対する消費者の受容性が高いといえる。またグラフィカルモデリングを利用して仮想ラベルの評価における消費者の意識構造を分析した結果,ラベル表示を意識したいかどうかには分かりやすいこと,様々な環境影響を考慮していることが深く関連していることが分かった。
キーワード:
環境ラベル,消費者受容性,定量的情報提示,グラフィカルモデリング