[pp.83-88]
長岡 耕平,谷川 寛樹,吉田 登,東 修,大西 暁生,石 峰,井村 秀文 (和歌山大学,名古屋大学)
要旨:
高度経済成長期に大量に蓄積された都市構造物の多くが耐用年数を迎え,今後廃棄物が大量に発生すると予想される。持続可能な社会を構築するためには廃棄物のフローや資材の投入量を少なく抑える必要がある。このため計画的に解体や撤去,修繕をするために,都市構造物の資材別でのストックを把握する必要がある。そこで本研究では建築物・道路・下水道を対象に都市構造物ストックを統計データにより推計し,GDP などの経済成長によりストックの集積・分布の傾向を明らかにする。結果,ストック密度は全国116(kg/m2),政令都市358(kg/m2)と面積あたりでは政令都市が大きい結果となった。現状においてはストック密度と経済状況の関係に多様な経済要因が作用していることが確認された。
キーワード:
マテリアルストック推計,建築物,道路,下水道,国内総生産(GDP)