[pp.541-546]
池上 絵美子,木下 瑞夫 (明星大学)
要旨:
生態的機能の重合からみた都市緑地の連続性を解析するための基礎的研究として,緑地の増減,分布の現況,連続性を把握するため,東京都の多摩地域を対象として2万5000分の1地形図とGISソフトを利用して緑地減少前のポリゴンデータを作成して解析を行った。その結果,現状の緑地のみで連続性を確保することは不可能であることが確認できた。しかしながら,10ha以上の大規模施設を追加した場合,南北方向の連続性が大きく向上する可能性があり,今後の都市緑地ネットワークを向上させるための手段として,団地,工場,公共施設などの大規模な施設を緑化することは有効であると考えられる。
キーワード:
多摩,緑地の連続性,GIS,ポリゴンデータ,生態系