[pp.535-540]
梶原 領太,重松 敏則 (九州大学)
要旨:
近年,森林の多面的な価値が再評価されている。これらの評価に必要な森林情報の取得・蓄積は,GISの発展により整備が進められているが,林内の緑量や種多様性などの林内環境情報を衛星・航空写真上から得ることは困難である。本研究ではスギ人工林を対象に,航空写真判読から得られた樹冠直径と立木密度に基づき区分し,度数分布表を作成した。また各区分より設定した調査区にて毎木調査と植生調査を実施し,そのデータと航空写真判読情報の相関解析を行った。その結果,特に有意であった胸高直径及び低木層植被率の重回帰分析を行い,回帰式を求めた。これを対象地区全域に適用し,胸高直径及び低木層植被率を推定,その精度の検証を行った。
キーワード:
空中写真,樹冠分析,立木密度,森林保全,低木層植被率,森林評価