[pp.375-380]
宮崎 均,山田 桐子,高橋 啓太 (前橋工科大学)
要旨:
現代の日本の街路用途は車社会化に伴った通過交通が主流であり,コミュニティ形成のための機能を失いつつある中,温泉街は良好な地域間交流が存在しているまちのひとつである。しかし,高度成長期に行った無秩序な開発により衰退しており,再生・活性が望まれている。そこで群馬県伊香保温泉を事例として,温泉街の街路空間を構成している物理的要素,特に街路と建物に着目し,温泉街の空間構成について分析・考察を行った。その結果,温泉街の空間構成には統一性を与えている物理的要素が複数あり,その割合には収束域が存在することが明らかとなった。さらに街路空間ごとの特色も確立しており,相互に重なり合っていることが明らかとなった。
キーワード:
温泉街,空間構成,街路空間,色彩,素材,伊香保温泉