[pp.315-320]
西前 出,市田 行信,吉川 郷主,小林 愼太郎 (京都大学,三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株))
要旨:
本研究は,ソーシャルキャピタルの尺度として提唱されているISCI(Integrated Social Capital Index)の得点の高い高SC層の空間分布特性を明らかにすることを目的としている。平成18年に行った大規模なアンケートデータを元に京都府A市の151集落ごとのISCIから高SC層の割合(P6)を算出し,回答者数の偏りによって生じる影響を経験ベイズ法によって補正して空間分析を行った。経験ベイズモランのI統計量を用いて,定量的にP6の空間分布特性を抽出し,集落単位のP6には正の空間的自己相関が存在することを明らかにした。
キーワード:
ソーシャルキャピタル,経験ベイズ法,空間的自己相関分析,モランのI統計量