[pp.275-280]
椎野 亜紀夫 (北海道工業大学)
要旨:
家庭ごみ排出の場となるごみ集積所の現状について,北海道札幌市を事例に非収集日におけるごみ残留の有無を事例調査により把握した上で,ごみ集積所の形態,隣接地土地利用との関係からごみ集積所のタイプ分類を試みた。研究の結果,ごみ集積所は5つのタイプに分類でき,ごみ残留を促進させる要素として形態が専有スペースやボックスであること,集合住宅に隣接することがあげられた。一方でごみ残留を抑制させる要素として形態がネット+コンテナであること,一戸建て住宅に隣接していることがあげられ,このような空間条件が不適正なごみ排出のしやすさ/しにくさを規定していると推察された。
キーワード:
ごみ集積所,残留ごみ,土地利用,主成分分析