[pp.169-174]
窪山 恵美,藤原 一繪 (横浜国立大学)
要旨:
関東地方の照葉樹林において,既存の社寺林を対象とした研究をもとに,現在の残存状況と約30年間の種数・種組成の変化および,その要因を明らかにした。同一地点を調査した結果,207プロット中105プロットにおいて照葉樹林が残存していた。過去と現在を比較した結果,照葉樹林構成種と園芸植栽種が増加し,草原・路傍植生構成種が減少しており,森林構成種に園芸・緑化用に植栽された樹木からの逸出種を含む森林へと変化しつつあると考えられた。
キーワード:
社寺林,種組成変化,遷移,照葉樹林