[pp.139-144]
藤居 良夫,楊 磊 (信州大学)
要旨:
近年,急速な経済発展を遂げている中国の地方都市では,人口集中による密集市街地の形成や市街地のスプロール化などに伴う生活環境の問題が顕在化しており,将来,都市計画の立場から生活環境の向上が求められる。本研究では,河北省廊坊市の市計画区域を対象として,地理情報システム上で多基準評価手法を用いて,生活環境の現状評価を行った。その結果,地域全体で生活環境の不均等状態が読み取れた。また,この評価手法は,目標とする将来計画に応じて,多面的,客観的に生活環境の現況評価を行う手段となり,今後,中国における地方都市の計画策定に有用であることがわかった。
キーワード:
多基準評価,生活環境,中国地方都市