[pp.133-138]
小川 宏樹,永谷 太一郎,浦山 益郎,松浦 健治郎 (岐阜市立女子短期大学,三重大学)
要旨:
本研究は,国勢調査の地域メッシュ統計を用い,わが国の人口がピークを迎える直前の2000年~2005年における名古屋都市圏の人口動態を分析した。主な結論として,第一に,人口増加メッシュが48.2%,人口減少メッシュが35.4%あり,その分布はモザイク状であった。第二に,人口増加メッシュと人口減少メッシュの人口密度の差が小さくなっていた。第三に,細密数値情報を用いて類型化した住宅地類型別に分析すると,20km未満圏では複合市街地および一般住宅地から人口減少し都心回帰とドーナツ化が複合的に進展し,20km以上圏では地方都市の中心市街地から人口減少し,郊外の進行住宅地へ分散が続いていることがわかった。
キーワード:
人口減少,名古屋都市圏,メッシュ解析,住宅地,国勢調査,細密数値情報