[pp.91-96]
八重樫 大樹,市村 恒士 (室蘭工業大学)
要旨:
本研究は,都市緑地における炭素循環モデルを構築し,炭素循環モデルの有用性や今後の課題について検討することを目的とした。実際には,都市緑地の炭素のフロー及びストックに関わる過去の研究データを整理しつつ,それらのデータとシステムダイナミックスモデルにより炭素循環モデルを構築した。炭素循環モデルを実行した結果,都市緑地全体の炭素吸収固定量と炭素排出量の変動予測及び将来の時間変動の推定が可能であることが把握された。今後,都市緑地における炭素循環モデルをより改善していくためには,都市緑化計画に関する各種方策の影響度等を考慮したモデルを構築すること等が課題である。
キーワード:
都市緑地,炭素循環,システムダイナミックスモデル,地球温暖化