[pp.625-630]
石田 武志 (日本工業大学)
要旨:
業務部門の対策は,建物内部の機器単位の省エネルギーや,建物単位の対策,さらに地域冷暖房などのような地域レベルの対策などさまざまな階層の対策が存在する。しかし実際の業務建物に複数の対策が導入されたときの効果を評価するためには,それらの対策の効果を個別に推定して加算するだけではなく,対策の相互効果を同時に評価できるような解析方法の確立が必要になる。本研究では,建物単位のエネルギー負荷推計モデルからエネルギーシステム評価,さらに建物ストック量を踏まえた国内CO2排出量の推計までを,一体化して推計するモデルを構築し,対策間の重複効果などを除外して計算することが可能としたものである。
キーワード:
二酸化炭素排出,業務建物,熱負荷シミュレーション,空調システム,CO2削減対策