[pp.573-578]
藤居 良夫,鴨志田 孝雄 (信州大学)
要旨:
地方都市における土地被覆変化の動向を市街地の特性や土地利用規制などとの関係で分析することは,土地利用計画策定の基礎として重要な課題であると言える。本研究では,佐久都市計画区域を対象として,マルコフ連鎖分析,多基準評価,セル・オートマトン分析を利用して,過去2時期の衛星データから将来における土地被覆の予測とその精度検証の方法を示した。また,その方法を用いて,将来の土地被覆の予測を行った。その結果,予測方法の妥当性が確認できた。また,現在までの社会状況や都市開発の傾向が続く場合,将来の市街地はさらに拡大し,周辺の緑被地は著しく減少することがわかった。
キーワード:
土地被覆変化,地方都市,マルコフ連鎖,多基準評価,セル・オートマトン